Enoの音楽日記

人生、何があっても、音楽を聴くと、自分を取り戻します。

2016-01-01から1年間の記事一覧

2016年の回顧

今年もそろそろ終わりだ。今年はなにを聴き、なにを見て、なにを学んだのだろうと、自分に問い掛けてみる。そのとき想い出すものはなんだろう。 音楽では、なんといっても、山田和樹が日本フィル、東京混声合唱団そして武蔵野音楽大学合唱団を指揮して演奏し…

すぐそこにある遭難事故

「すぐそこにある遭難事故」(金邦夫(こん・くにお)著、東京新聞刊)を読んだ。著者は奥多摩の山々を所轄する青梅警察署の山岳救助隊副隊長を長年務めた人。都民にお馴染みの奥多摩だが、意外にも遭難事故が多発している。その救助の体験を書いた本。 低山…

福岡県立美術館の高島野十郎

今の職場は、本来は出張などない職場だが、たまたま12月は2度出張があった。2度目の出張は福岡へ。仕事は午後からだったので、午前中は知人と会うつもりだったが、事前の連絡をしなかったので、会えないことが分かった。時間が空いたので、福岡県立美術館に…

フルシャ/都響

フルシャ/都響のAシリーズ。20世紀の苦難の歴史を生きた2人の作曲家マルティヌー(1890‐1959)とショスタコーヴィチ(1906‐1975)のプログラム。 まずはマルティヌーの交響曲第5番(1946)から。フルシャは師匠のビェロフラーヴェク譲りなのか、マルティヌ…

デュトワ/N響

デュトワ/N響のCプロはヴァラィティに富んだカラフルな曲目が並んだ。1曲目はブリテンの歌劇「ピーター・グライムズ」から「4つの海の間奏曲」。デュトワがブリテンをどう振るかと期待が膨らんだが、きれいに整った演奏ではあったものの、それ以上のもの(…

フルシャ/都響

フルシャ/都響のBシリーズ。ドヴォルザーク、マーラーのボヘミア・プロだ。ちなみにAシリーズはマルティヌー、ショスタコーヴィチという20世紀の歴史に深く関わった作曲家のプログラムを組んでいる。どちらも興味深い。 1曲目はドヴォルザークのヴァイオリ…

カエターニ/読響

オレグ・カエターニの指揮は都響で2度聴いたことがあり、2度ともよい演奏だったという記憶がある。今回は読響に登場。それにも興味を惹かれるが、ソリストにイーヴォ・ポゴレリッチが登場するとあっては、どうしてもそちらのほうに興味が向く。 でも、さすが…

デュトワ/N響

デュトワ/N響の演奏会形式上演で「カルメン」。オーケストラが正確無比だ。オペラハウスのピットの中のオーケストラとは次元を異にする。フランス音楽の香りはなぜかあまりしなかったが、これだけきちんとした演奏を聴かせてくれれば申し分ない。 カルメン…

飯守泰次郎/日本フィル

飯守泰次郎指揮の日本フィルで湯浅譲二の「始源への眼差Ⅲ――オーケストラのための」(2005年)が再演された。湯浅譲二の音と語法を十分理解した演奏だったと思う。 飯守泰次郎は、ワーグナーをはじめとするドイツ音楽のイメージが強いが、湯浅譲二のこの曲の…

ゴッホとゴーギャン展

会期末が迫ってきた「ゴッホとゴーギャン展」へ。ゴッホもゴーギャンもいつでも見られるような気がしていたが、この2人の作品を(時期を区切りながら)交互に並べた展示を見ていると、2人の人生の軌跡が鮮やかに感じられて、予想外に感銘深かった。 ゴッホ(…

没後100周年オディロン・ルドン展

岐阜県美術館はフランスの画家オディロン・ルドン(1840‐1916)のコレクションで知られている。その数253点。2012年に三菱一号館美術館で開かれた「ルドンとその周辺―夢見る世紀末」展は、三菱一号館美術館の新規収蔵品「グラン・ブーケ(大きな花束)」のお…

ヘンリー四世

シェイクスピアの「ヘンリー四世」二部作の通し公演を観た。「ヘンリー六世」三部作の通し公演のときは、最後は疲れてフラフラになったが、今回はそんなこともなく、無事に観終えることができた。 「ヘンリー六世」三部作は絶賛の声に包まれ、その余勢を駆っ…

大野和士/都響

大野和士指揮都響のAプロ。1曲目はベルクの「アルテンベルク歌曲集」。ソプラノ独唱は天羽明恵。全5曲からなるこの作品の、どの曲もミニチュアな中で、演奏は第1曲と第5曲が、聴き応えがあった。風に舞う粉雪のような動きの第1曲と、荘重なパッサカリアの第5…

ラザレフ/日本フィル

ラザレフ/日本フィルの定期のプログラムはショスタコーヴィチとグラズノフという‘師弟プログラム’。いうまでもないが、ショスタコーヴィチのレニングラード音楽院の学生時代に、当時院長だったグラズノフは、ショスタコーヴィチを強力に支援した。ショスタ…

ジンマン/N響

デーヴィッド・ジンマンのN響への客演は今回で3度目。2009年1月と2013年1月のときの印象が芳しくないのに比べて(もっとも、2009年1月にショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲第1番を弾いたリサ・バティアシュヴィリに驚嘆したことは、今でも忘れられない…

大野和士/都響

大野和士が振る都響の11月定期は、A、Bの両シリーズで一つのまとまった世界観を提示するようなプログラムが組まれている(CシリーズはAと同じ)。わたしはBシリーズの会員だが、Aの一回券も買った。まずはBシリーズから。 1曲目はフォーレの組曲「ペレアスと…

カリエール展

カリエール展の会期末が迫ってきた。2006年の「ロダンとカリエール」展には行けなかったので、今回はぜひ見ておきたいと思って出かけた。会期末が迫っている割には、それほど混んではいなかった。 ウジェーヌ・カリエール(1849‐1906)。セピア色の靄がかか…

マーク=アンソニー・ターネジ:Hibiki

サントリーホール30周年記念委嘱作、マーク=アンソニー・ターネジ(1960‐)の「Hibiki」が初演された。大野和士指揮都響の演奏。 1曲目に30年前のサントリーホール開館に当たって芥川也寸志(1925‐1989)に委嘱された曲「オルガンとオーケストラのた…

柴田南雄生誕100年・没後20年記念演奏会

柴田南雄(1916‐1996)の生誕100年・没後20年の記念演奏会。合唱付の交響曲「ゆく河の流れは絶えずして」をメインに据えたこの演奏会は、日本フィルと東京混声合唱団の両方にポストを持つ山田和樹の企画力と実行力を示すものだ。 1曲目はオーケストラ曲「デ…

ドイツ旅行あれこれ

ミュンヘン~ボン~ベルリンと回った今回の旅行、ミュンヘンではダッハウ強制収容所跡に行きました。ナチスが作った最初の強制収容所の一つ。わたしは以前行ったことがあるので、今回が2度目です。 小雨が降ったり止んだりの天気。ミュンヘン中央駅からSバー…

エレクトラ(ベルリン国立歌劇場)

ダニエル・バレンボイム指揮、亡きパトリス・シェロー演出の「エレクトラ」。ベルリン国立歌劇場、ミラノ・スカラ座、エクサン・プロヴァンス音楽祭、ニューヨーク・メトロポリタン歌劇場、フィンランド国立歌劇場およびバルセロナ・リセウ歌劇場の共同制作…

フィデリオ(ベルリン国立歌劇場)

ダニエル・バレンボイム指揮、ハリー・クプファー演出の「フィデリオ」。歌手陣の豪華さが目を引く。レオノーレがカミラ・ニールント、ピツァロがファルク・シュトルックマン、ロッコがマッティ・サルミネン。以上のヴェテラン勢に加えて、フロレスタンは今…

イヴァン・フィッシャー/ベルリン・フィル

ベルリン・フィルの定期。指揮はイヴァン・フィッシャー。フィッシャーはベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団の首席指揮者なので、ベルリン市民にはお馴染みの指揮者だろう。 1曲目はエネスクの「管弦楽組曲第1番」から第1曲「ユニゾンの前奏曲」。コント…

帰国報告

本日無事に帰国しました。今回聴いたオペラと演奏会は次のとおりです。 10月27日(木)イヴァン・フィッシャー/ベルリン・フィル(フィルハーモニー) 10月28日(金)オペラ「フィデリオ」(ベルリン国立歌劇場) 10月29日(土)オペラ「エレクトラ」(ベル…

旅行予定

10月24日から旅に出ます。ミュンヘン、ボン、ベルリンと回って10月31日に帰国します。いつもは一人旅ですが、今回は友人と一緒です。帰国したらまた報告します。

山下一史/千葉交響楽団

ニューフィルハーモニーオーケストラ千葉(通称「ニューフィル千葉」)が本年10月1日付けで千葉交響楽団と改称し、第100回定期演奏会を開いた。よくここまで来たものだ。お祝いの気持ちで出かけた。 指揮は本年4月から音楽監督に就任している山下一史。1曲目…

ヴェデルニコフ/N響

ヴェデルニコフ指揮N響のCプロ。ドヴォルザークのチェロ協奏曲とチャイコフスキーの交響曲第6番「悲愴」というプログラムは、名曲コンサートのようだが、‘ロ短調’のプログラムという面も意識されているのかもしれない。 まずドヴォルザークのチェロ協奏曲。…

カンブルラン/読響

カンブルランが振った今月の読響の定期は、じつにカンブルランらしいプログラムだった。 1曲目はシューベルトの「6つのドイツ舞曲D820」(ウェーベルン編曲)。今年4月にはロト指揮都響もこれを演奏した。カンブルランとかロトとか、先鋭的な感覚を持つ指揮…

フリック

新国立劇場が上演している欧米の同時代演劇シリーズ第4弾のアニー・ベイカー作「フリック」を観た。2014年のピュリッツァー賞受賞作品だけあって、面白かった。 20歳のエイヴリーは大学を休学中。地元の映画館にアルバイトの職を見つける。そこで出会う同僚…

カンブルラン/読響

ベルリオーズのオーケストラ伴奏付き歌曲集「夏の夜」がプログラムに組まれたので、カンブルラン/読響の演奏会へ。 プログラム構成が興味深い。前半と後半のそれぞれ冒頭にシューベルトの「ロザムンデ」の音楽を配し、前半のメインがベルリオーズの「夏の夜…